肩こりの症状が前より増えたと思っていた頃、ヨガのインストラクターに「少し巻き肩気味ですね」と指摘されました。その頃は、「巻き肩」については言葉さえ知らなかったのですが、調べていくうちに「巻き肩」が肩こりの原因の1つであることがわかりました。
今回は、「巻き肩」の原因やセルフチェックの方法と、巻き肩改善に効果的なヨガのポーズとレッスンについても紹介します☆
「巻き肩」って何?
「巻き肩」とは、本来の位置よりも、肩が内側に向いて丸まった状態で固まっていることを指します。肩甲骨ごと肩が前に出ている姿勢で、上から見ると両肩が巻いたように見えることから、巻き肩と呼ばれています。
「猫背」と同じのように思われるかもしれませんが、「猫背」と「巻き肩」は、丸まっている場所が異なります。
< 猫背 >
*背中が丸まった状態
*背骨に沿って、体の縦のラインが丸まっている
< 巻き肩 >
*肩が内側に丸まった状態
*体の横のラインが丸まっている
最初は巻き肩だけだったのに、いつの間にか背中も丸まって、猫背になっていることがあります。
巻き肩になり、肩が内側に入り込むことで胸の筋肉が凝り固まります。胸と反対側の肩甲骨まわりの筋肉が逆に引っ張られ、背中が丸まり猫背になるのです。巻き肩に気づいた時に対処して、猫背になるのを防ぎましょう。
「巻き肩」の原因
巻き肩の主な原因は4つあります。
スマートフォンの長時間操作
スマートフォンの画面を見るときは、上半身を傾けて手元をのぞきこむ形になります。首や肩を突き出した状態が長く続き、その結果、筋肉がこわばり元の正しい姿勢に戻らなくなってしまうのです。
長時間のスマホ操作によって巻き肩が生じやすいことから、最近では「スマホ巻き肩(スマホ姿勢)」と呼ばれることもあります。
長時間のパソコン作業
パソコンに向かうときも、スマートフォンと同様に首や肩を前に突き出す形になります。デスクワーク等で一日中パソコンに向かっている方は、注意が必要です。
筋力の低下
巻き肩の原因の一つが、筋力の低下です。正しい姿勢を保つための「体幹」が衰えると背中が丸くなり、巻き肩になりやすくなります。普段から適度な運動をして、正しい姿勢を保つための筋力維持が重要です。
横向きに寝る
巻き肩の原因の一つが、眠る時の姿勢です。横向きで寝ると、上半身の体重が下側の肩ににかかることになります。
すると、無意識に下側の肩の負担を減らそうとして肩を前にずらしてしまいます。このように横向きで寝続けることで巻き肩になる場合もあります。そのため、巻き肩を改善したい方は、横向き寝は避けましょう。
「巻き肩」のセルフチェック方法
巻き肩のセルフチェック方法を2つ紹介します。
立ち姿勢でのセルフチェック
鏡を正面から見た時に「手の甲」が見えるか否かで判断が可能です。
手を横におろして、真っ直ぐに立った時に手の甲が見える場合は、肩が本来あるべき位置になく、巻き肩になっている可能性が高いです。
寝姿勢でのセルフチェック
仰向けになった時に、肩が床につくか否かで判断が可能です。
仰向けになり、全身の力を抜いてリラックスした状態になった時、肩先や肩の後ろ側が床につかず、間が空く場合、巻き肩の可能性が高いです。
「巻き肩」が引き起こす不調
巻き肩は様々な不調の原因となります。主なものは下記の2点です。
肩こりになる
肩が前に出てしまうことで首すじから背中にかけての筋肉が緊張します。そのことで、血行が悪くなり、肩こりにつながります。
呼吸が浅くなる
肩が内側に入ってしまうため、胸も開きにくい状態になり、呼吸が浅くなってしまいます。呼吸が浅いと、体も疲れやすくなります。
不調ではないですが、巻き肩になると見た目が悪くなります。本来の肩の位置は、耳の真下です。巻き肩の状態だと、肩が前に出ているため猫背のように見えてしまいます。また、顎が前に出てしまう傾向があるので、さらに見た目が悪く見えてしまいます。
「巻き肩」改善に効果的なヨガポーズとレッスン
巻き肩には、適したストレッチを行うだけでも改善に効果がありますが、より効果的なヨガポーズとレッスンを紹介します。今回は、ホットヨガのLAVAのレッスンの中からポーズを紹介します。
肩こり改善ヨガ 60分 強度2.5
肩こり、巻き肩にとても効果的なレッスンです。プログラム名そのままの通りですが、肩こり改善と同じくらい、巻き肩、姿勢改善に効果のある内容です。
特に、「巻き肩」を引き起こす原因の一つは、胸の筋肉である「小胸筋」「大胸筋」の緊張です。「巻き肩」改善には、腕を横や後ろに引き、胸を開く動きにより、「小胸筋」「大胸筋」をしっかり伸ばす事が必要です。
「縮こまった胸の筋肉を伸ばすポーズ」
1) 四つ這いになり、右の手のひらを体の右側につき、指先は外側に向ける。
2) 息を吸って、ゆっくり吐きながら、右の肩と右のこめかみを床につける。
3) 左肘を起こして90°にし、左の手のひらで床を押す。(5呼吸キープ)左右反対も同様に行う。
このレッスンの最初と最後には「肩チェック」があり、1回のレッスンの効果も実感でき、終わる頃には、肩が軽くなった感覚があります。
背中美人ヨガ 60分 強度2.5
背骨と肩甲骨まわりを動かして、美しい姿勢を目指すレッスンです。背中と肩周りの筋肉をほぐしつつ、肩甲骨をひたすら動かします。
「巻き肩」は、背中の筋力が弱まり、左右の肩甲骨を寄せ合う力が失われている状態になっているため、肩甲骨周辺の筋肉の強化が有効になります。
「肩甲骨をスムーズに動かすポーズ」
1) 四つ這いになり、右脚をお尻の右の真横に伸ばし、つま先を正面に向ける。
2) 息を吸いながら、右腕を横から頭上に上げて、右の肩甲骨を背骨に近づける。3) 息を吐きながら、弧を描く様に、右腕を横から降ろし、胸の前を通し体の左側に伸ばす。
このレッスンは、胸をひらく、肩を動かす、背中まわりの筋肉をほぐすポーズが多いですが、上半身を主に使い、肩甲骨を意識して、背筋を鍛える、”筋トレ感”のある内容です。
まとめ
「巻き肩」は「猫背」に比べると知名度の低いですが、現代人に多い肩こりなどの不調を引き起こします。知名度の低いので、私も自分が「巻き肩」であることは、インストラクターに指摘されなければ、今も気付いてなかったと思います。
「巻き肩」はセルフチェック出来ますので当てはまった方は早めに対処することをおススメします♪
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